夕映えの鴎

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過去作(Log Page)

掲載日:2021.05.14 ~ 2021.11.01

短編小説(Short Story)
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「偉い人だな」
005・No.02 太宰治『悪ふざけ』
 館内でそう高らかに発した太宰の言葉を聞いて、司書は感動に震える胸に手を当てました。まるで熟れたさくらんぼのように頬を赤らめて、ありがとうとお礼を言う彼女に、彼は格好を...続きを読む(迎え台詞三日目のネタバレ有)
「これをご覧に
なりたかったの
でしょう?」
004・No.08 谷崎潤一郎『ハイヒール』
 ずっとそこで司書が来るのをわざわざ立って待っていたのでしょうか。司書が図書館の出入口の扉を開けたと同時に谷崎のすらりとした艶やかな姿が現れました。おはようと...続きを読む(迎え台詞三日目のネタバレ有)
「僕は 君の
『初恋』なんだ」
003・No.10 島崎藤村『初恋』
 文学との出会いにも初恋というものがありまして、その思い出はいついかなる時でも林檎のコンポートのような柔らかい甘酸っぱさを感じます。 司書が詩そのものに興味を持ったのは、島崎藤村の...続きを読む(著書の引用あり)
「見てごらん」
002・No.56 新美南吉『花』
 明るく美しい春が来ました。あらゆる生き物に彩られた花畑に出かけて行った新美は司書のためにおみやげを用意しました。 陽の光をたっぷりと浴びた黄色い山吹草を少々、春の陽気さに...続きを読む(著書の引用あり)
「今、帰る」
001・No.13 森鴎外『笑』
 有碍書に潜書した文豪は小型の通信機、現代で言うワイヤレスイヤホンに似たものを耳に付けて、本の世界の外側と交信します。外側では、特務司書が電話に似た黒い通信機の前で待機しています... 続きを読む(著書の引用あり)
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